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随心学
日本人は原則や結論を先に明示し、その理由を1,2,3と挙げる演繹的な発想にはなじまなかった。日本人はまず時候の挨拶やお互いの安否を尋ねる儀礼的な挨拶から始まり、具体的な問題を提起するときも結論は言わず、相手とどこで折り合えるかを探りながら話を始める。合意点を見定めてから、「では、こうしませんか」と結論を出すという傾向が強い。日本人には「する」よりも「なる」を重視する思考法があり、日本人にとって、結論はお互いの調和点に達する(「なる」)ことなのであり、欧米式の妥協(「する」)ではない。